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防災インタビューの第2弾は、
車に乗っている時に豪雨災害に直面した社員へのインタビューです。

車で移動中に災害が起きてしまったら?
通勤・通学で通い慣れた道であっても
わからないことは多いです。
緊迫した状況の中でとった行動や体験談から
車での備えについて考えてみましょう。

02 西日本豪雨災害 体験談 K氏 2018年 自家用車にて

車に乗っている時に2018年の西日本豪雨災害に遭ったと聞きました。その時の状況を教えてください。
災害前の一週間は大雨が続いていました。その日も朝からJRが動いておらず、いつもは電車のところ車で出勤していました。仕事を終えてすぐに会社を出たのですが、おそろしく渋滞していた上に車軸を流すような雨で運転するのがとても怖かったです。自宅まであと一駅半の場所で、前方は道路が冠水して車がはまり、後方は土砂が崩れて引き返せない。立ち往生する形となってしまいました。しかし道路のすぐ横には川があったので、もし決壊したら少し高い場所にあるJRの線路に登るしかないと考えました。一瞬、車を置いて歩いて帰ろうかと思いましたが、絶対に一人で行動してはいけないと思い直し、とりあえず車中で過ごすことにしたんです。正常性バイアスっていうんですか?人は危ない時に「自分は大丈夫」と思ってしまいがちになると知っていたので、冷静になれと自分に言い聞かせて踏みとどまることができました。結局、車中で一夜を明かしました。
自宅に戻ってからはどんな様子でしたか?
車を動かせるようになって家に帰り着くまで、床上浸水した家を数軒目にしました。JRの線路橋が半分になっているのを見た時の衝撃と言ったら!我が家のある団地は川に近いのでかなり心配していましたが、自宅を含め自治会内に被害はなくホッとしたのを覚えています。幸い停電はなかったけれど、断水は9日間に及びました。2ヶ月のあいだ水が使えない地域もあったようです。あちこち崩れていたり通行止めになっていたりJRの復旧にも時間がかかって、完全に元の生活に戻ったのは豪雨から1年3ヵ月が経った頃でした。
車に防災用品は備えていましたか?
大型犬と一緒に暮らしているので、犬との外出の為にブランケットや履きやすい靴、軍手などは常に車に積んでいますが、防災用品は備えていませんでした。私が車で一夜を過ごしたのは7月6日は初夏だったのと、大雨で気温が下がっていたので暑さを感じることもありませんでしたが、車中泊は季節によってはかなりハードだと思います。
Cyanの商品を見て、気になった商品はありますか?
カーエマージェンシーボックスは、いきなり沢山のものを乗せるのに抵抗がある人に最適だと思います。豪雨の時、ほんの少し窓を開けただけでかなり濡れたので、タオルもあると便利でしたがこの中にはそれもしっかり入っています。場所を取らないという点ではミニメイドも良い。バッテリーは言うまでもありませんが、車と自宅それぞれに緊急用トイレキットを備えたいなと思いました。実物を見ましたが、思ったよりコンパクトでコスパも良いですね。
この経験から、これから防災に取り組む人にアドバイスをお願いします。
後から聞いたのですが、実は車で一晩過ごした所のすぐ近くに避難所があったんです。その時は予備バッテリーや車に繋ぐ充電コードを持っていなかったので、電池切れを恐れてあまりスマホを使わないようにしていたのですが、気にせず使っていれば避難所の場所を含めもっと多くの情報が得られたのではないかと思います。スマホはもはやライフラインのひとつと言っても過言ではありません。家族構成で防犯用品の内容は変わりますが、ペットと暮らしている人はペット用の備えも考えるべきですね。我が家の場合は車と自宅にそれぞれ、愛犬のための水やフード等も準備しています。 これまで災害など考えられなかった地域でも、災害は起こっています。そして早め早めの決断はとても重要。早退していればあんな目に遭っていなかったのにと後悔しました。自分は大丈夫だと決して思わないこと。「災害は起こり得る」という認識で準備しておくべきだと思います。
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